近年、日本の生涯未婚率は右肩上がりで上昇しています。
また交際相手も欲しくないし結婚したくないと考えている若者も増えてきていますね。
そんな独身の人の中には「結婚も出産もしたくない、だけど子どもがほしい」という考えを持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は独身の方が養子縁組をむすぶことは可能なのか、むすぶ際にはどういった手続きが必要なのか、また独身で養子縁組を結んだあとの世間体はどうなのかをまとめてみました。
養子がほしいと考えている方、将来的には養子をもらうということも視野に入れているかたは目を通してみてください。
※当ブログでは、以下記事も紹介しています。
<独身でも養子を、世間体は?>養子をもらうことは独身でも可能か
まず気になるポイントはこちらですよね。
詳しく養子縁組について知らない人だと結婚していないと養子をもらうことは出来ないんじゃ、と思っている人もいるかもしれません。
しかし、実際は独身でも養子をもらうことは可能です。
ただ独身の人が結べる養子縁組は普通養子縁組と特別養子縁組のうち普通養子縁組に限ります。
普通養子縁組は特別養子縁組と異なり、戸籍には実父母と養父母の2組の親の氏名が記載され、子どもの欄も養子または養女と書かれます。
特別養子縁組では戸籍の父母欄、続柄は血縁関係にある親子と同じように書かれますからここが普通養子縁組と特別養子縁組の大きな違いと言えるでしょう。
簡単に言うと、特別養子縁組で育った子どもが戸籍謄本を貰った時には自分が養子だということは一切わかることはありません。
それに対し、普通養子縁組で育った子どもが戸籍謄本を見た場合はすぐに自分が養子だと分かってしまうという訳ですね。
<独身でも養子を、世間体は?>普通養子縁組をむすぶ際の条件
独身の人がむすぶことのできる養子縁組が普通養子縁組だということは分かりました。
普通養子縁組をむすぶ時にはどんな条件を満たす必要があるのでしょうか。
普通養子縁組を結ぶ時は独身、既婚問わず以下の条件を満たす必要があります。
・養親が20歳以上であること
・養子が養親よりも歳下であること
・養子が15歳未満の場合は法定代理人の許可をとること
・養子が20歳未満である場合は家庭裁判所の許可をとること
などが養子をもらう際には必要になります。
特別養子縁組ですと養子を迎える前に半年間の試験期間が必要となりますが普通養子縁組の場合はそのような期間は存在しません。
手続き自体は特別養子縁組よりも普通養子縁組の方が簡単に済ませることができる印象を受けますね。
<独身でも養子を、世間体は?>独身の養子縁組
ここまでは養子縁組のシステムについてまとめてきました。
では実際のところ、独身で養子縁組を結ぶと、世間の人はどう思うのでしょうか。
気になる独身の養子縁組の世間体についてまとめてみましょう。
・未婚の母、未婚の父というレッテルを貼られ、肩身がせまい
・パートナーを持たずに子供を持つということに理解がなく、偏見を持たれる
・子ども=結婚し、結婚相手との間にもうけるものという考えがまだまだ根強い
・日本では養子縁組や里親というのが一般的でないため奇異の目で見られがち
・日本人は血の繋がりを大切にしすぎるきらいがある
かなり、マイナスに偏った意見が見受けられました。
居場所のない子どもを引き取るということはとても立派なことなのに、残念ながら否定的な意見や視線を感じることが独身の養親の方には多いようです。
もともと普通養子縁組は子どもを育てるためではなく「その家の血を絶やさないため」つまりは婿養子などと同じ理由でできた養子縁組です。
こういったところからも日本人が血を継ぐ、血の繋がりを大切にしてきたことが分かります。
ですが、だからといって血の繋がりがないということを否定していい理由にはなりませんよね。
もし、あなたの周りに養子縁組をむすんだ親子がいるのなら普通の家庭と変わりなく接することが養子縁組家族への理解ある行動の第一歩となるのではないでしょうか。
まとめ
今回は、独身で養子をむかえる際の必要条件や世間体をまとめました。
・独身でも養子をむかえることができる。ただし組めるのは普通養子縁組だけ。
・普通養子縁組を組む際にはいくつかの条件がある。
・独身で養子を迎えると偏見を持たれたり、未婚の母、父などのレッテルを貼られてしまう場合もある。
まだまだ血の繋がりということに重きを置きすぎる日本。
ですが、生涯未婚率が上がっていく中、少しずつ独身の養子縁組についても理解が深まっていくのではないでしょうか。
そうなることを願いたいですね^^