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動物園の象は火葬するの? 意外と知らない死後を解説

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たくさんの親子を楽しませてくれる動物園。

子どもがいる親は、一度は連れていく場所ですよね。

中には自分が子どもの頃からいる動物もいたりして、懐かしく思ったり、親しみを持って会いに行く方もいるでしょう。

でも、子どもからこう聞かれたらどう答えますか?

「ねぇママ、このゾウが死んじゃったらどうなるの?」なんて。

ドキッとしますよね。

子どもの口から「死んじゃったら」なんて言葉が出ただけでも「えっ!?」と思いますし、実際どうなるのかなんて知りませんよね。

それにどう説明していいかも悩みどころです。

そんな悩みを持つママたちへ、

動物園の動物たちが死後どうなるのか?

特に大きな体を持つゾウは死後どうなるのか?

実在し、2016年に亡くなったアジアゾウの「はな子」はどうなったのか?

そして、子どもへの説明する時のポイントをお話ししますね。

<動物園の象は火葬するの?> 動物園の動物たちは死後どうなるか

家で飼う犬や猫が亡くなったら、ペット専門の火葬屋さんで火葬ですよね。

でも、動物園で動物が死亡したとき…寿命や病気や事故など、どんな理由であっても、まずやることがあります。

それは獣医による「病理解剖」です。

つまりなぜこの動物が死んでしまったのかを調べるのです。

死因は何なのか?他に悪いところはなかったのか?他の個体に感染しないか?きちんと飼育できていたか?などを調べて、次の治療や今後の飼育に生かすのです。

また、動物園にいる動物たちは、家庭でペットとして飼われることのない野生動物も多いため、体の構造だけでも貴重なデータとなります。

解剖が終わると、動物園の冷凍庫に一旦入れられます。

その後、博物館へ引き取られたり、焼却処分(=つまり火葬)されます。

骨格標本や剥製にして博物館へ展示するため寄贈したり、焼却の場合は外部の業者が引き取り、動物用の焼却炉で灰にするそうです。

飼育していた動物園内に剥製を展示しているところもありますよね。私も何度か見たことがあります。

ちなみに動物園には大抵慰霊碑があります。

一般のお客さんに公開している動物園もあります。

しかしここはあくまで動物園内の慰霊を込めた場所。

直接ここに動物たちが埋葬されているわけではないのであしからず。

<動物園の象は火葬するの?> 大きな体を持つゾウは死後どうなるか

しかし象はどうでしょう。

あれだけの巨体です。

生活していた象舎から運びだすのも大変だと思いませんか?

そう、つまり現場での解剖となります。

そして象ほどの大型動物だとそのまま火葬できる場所もありません。

解剖しながら小分けにしていきます。

燃やす部分、埋める部分、サンプルとして取っておく分などに分けるわけですね。

あとは埋める部分を埋めて、最後に骨だけを掘り出して骨格標本にする例が多いようです。

<動物園の象は火葬するの?> 実在していた象の死後

まだ記憶に新しい有名な象だと「はな子」でしょうか。

2016年に69歳で亡くなったアジアゾウの「はな子」(井の頭自然文化園)は、国立科学博物館に骨格標本として寄贈されています。

同じく収蔵されている象の中でも最高齢であることから、成長に伴う骨形態の変化を調べるなど今後も私たちのために標本として生かされています。

飼育員を死なせる事故を起こしたり、狭い象舎で飼育する動物園への批判があったり、象の国内最高齢を達成したりと何度もニュースになった象です。

長年親しまれてきただけあって、亡くなった後も象舎に作られた献花台には1年経っても花を手向ける人は途切れませんでした。

「形としてはな子を残したい」という地元の声がたくさんあり、吉祥寺駅の北口駅前広場に銅像が作られたり、武蔵野市ではな子をかたどったご当地ナンバープレート(原付用)が交付されています。

今もなお愛されている象なのですね。

<動物園の象は火葬するの?> 子どもへ説明する時のポイント

子どもの年齢にもよりますが、あからさまな表現は避けましょう。

小学生低学年までなら、「小分けにする」や「解剖する」などは言うのを控えた方がいいでしょう。

具体的すぎてショックを受ける子もいるからです。

とは言え、その子の性格や探求心にもよります。

大事なのは「親が動揺して説明しないこと」です。

そして「死を無駄にしないようにみんな頑張っているからまた会える」ことを伝えてあげてください。

亡くなる前は獣医さんや飼育員さんがなんとか死なせまいと頑張っている。

亡くなった後は専門の業者さんや研究施設や博物館の人が死んでも今後に何か役立てられないか頑張っている。

人間のように火葬されるわけではなく、調べた後標本になったりして形として残ること。

そんな象に、また会いに行けること。

ぜひ伝えてあげてくださいね。

まとめ

・動物園の動物が死んだらまずは病理解剖

・動物園の象も死後は病理解剖、その後は骨格標本へ

・はな子も例にもれず。銅像やナンバープレートにも。

・子どもへの説明は「色んな人が頑張っているからまた会える」ことを穏やかに

動物園の象の死後、あまり想像したことがない人も多いでしょう。

子どもは純粋です。

一から十まですべて説明する必要はないですが、嘘は言いたくないですよね。

どうか、穏やかな口調で説明してあげてくださいね^^

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