近年、9月も半ばに差し掛かれば、ハロウィン関連の広告が見られるようになりましたね。
電車に乗っているとき、若い女性が仮装しているのを見かけると、「今年ももうハロウィンか」と思い至ります。
さて、本記事ではそのハロウィンについて取り上げてます。
ハロウィンの起源、いつから日本に定着したのか、市場規模の推移などについて説明します。
※当ブログでは、以下記事も紹介しています。
<ハロウィンの市場規模について>ハロウィンの起源は?
ハロウィンは、元々は古代ケルト人が秋の収穫を祝い、悪霊を追い払うために行なっていた宗教的な行事です。
古代ケルト文化の1年は11月1日から始まります。年の終わりには死者の魂と共に、悪霊や魔女が家族の元に訪れると考えられていたため、火を炊いてこれを追い払っていたことがハロウィンの起源となっています。
それに習い、子どもが仮装して「トリック・オア・トリート(おやつをくれないと悪さをするぞ)」と各宅の門を叩いて周るようになったのですね。
<ハロウィンの市場規模について>日本に定着したのはいつから?
日本では、キデイランド原宿店が1970年代に関連グッズを販売したのがハロウィン文化の始まりであると言われています。その後、1983年に表参道で仮装パレードを行なっています。
そしてハロウィンをもっとも広めた立役者は、テーマパークです。ディズニーランドとユニバーサルスタジオジャパンが、それぞれ2000年前後に関連イベントを始めたことにより、一般への認知が一気に広がりました。
そこから商業的なイベントとして日本文化に溶け込んでいったのですね。
<ハロウィンの市場規模について>爆発的に市場規模が大きくなった
商業施設、外食産業、グッズ、スマホゲーム、街コン……現在の日本では、あらゆる分野でハロウィンイベントが企画されています。
例年、渋谷での仮装パレードがニュースで取り上げられますが、東京だけでなく全国各地で仮装パレードの企画が開催され始めているほどに、我々の生活に浸透してきています。
今や企業の書き入れ時として欠かせないモノとなっていますね。
我が国におけるハロウィンの市場規模は爆発的に盛り上がりを見せ、2012年は800億円ほどだったところ、2016年には1300億円を超えたと言われています。
クリスマスの市場規模(7000億円)には遠く及ばないものの、バレンタインデーに匹敵するほどに大きくなり、企業も見過ごせないほどの経済効果があります。
しかしながら、2017年は若干の減少傾向が見られました。
それについて、2017年は10月に行われた衆議院議員選挙に関するトピックが連日報道されたために、メディアがハロウィンの特集を優先的に組めなかったことが影響したのではないかという推測がなされています。
今後はそういった大きなトピックが被らなければ、ハロウィンの市場規模が低落するとはあまり考えられず、維持または上昇していくのではないでしょうか。
<ハロウィンの市場規模について>なぜ市場規模が拡大した?
なぜそれほどまでに、我が国でハロウィンは大きな市場となったのでしょうか?
それについて、流行を牽引する20代女性の力が大きいのではないかという見解があります。
若い女性が「インスタ映え」を狙うにあたり、ハロウィンは恰好のターゲットですね。お菓子やデザート、コスプレに至るまで、ハロウィン仕様のものには日常にはない「特別感」があります。
InstagramやTwitterに投稿するために仮装する人も少なくありません。若者のSNSが浸透した文化に、ハロウィンはとてもマッチしているのです。
加えて、仮装することで得られる「非日常感」も流行のポイントになっているのではないでしょうか。
グロテスクなメイクをしたり、おどろおどろしい衣装を着たり……いつもと違う自分になれる楽しさがハロウィンにはありますね。秋の涼しげな夜にゾンビの格好をして街を闊歩する。普段だとできないことが堂々とやれてしまう快感があるでしょう。
「もっと違う自分になりたい」という変身願望を満たしてくれる非日常感が、ハロウィンの何よりの強みではないでしょうか。
まとめ
・ハロウィンの市場規模は1300億円以上でとバレンタインに匹敵する
・子どもから大人まで楽しめる要素があり、なおかつ流行の要である20代女性のハートをしっかりとキャッチしたことで市場が拡大
クリスマスやバレンタインデーなどの、海外から日本に取り入れられた大先輩イベントよろしく、秋の一大イベントとして今後も続いていくのではないでしょうか。