子供が幼稚園に通っている年齢までは、出産と同時に、母親が一旦仕事を辞めて、育児に専念するという事も多いのではないでしょうか。
しかし、小学生になれば、学校に子供が通っている時間帯は自由になる事から、そのタイミングで仕事復帰を果たし、両親共働きスタイルとなるのもまた一般的です。
学校という場所に子供を預けているとはいえ、我が子がどのような学校生活を過しているのかは…職場に居る時間帯の親には、分かりませんよね。
何かあったら、先生が対応してくれるだろうと思ってはいても、先生も何十人も居る生徒達の全てを、四六時中ずっと見ている事は難しい。
共同生活という空間で生じやすい、嫌がらせなどのいじめは、先生の目を盗んでされてしまうものでもあります。
いつ、何をキッカケに自分の子供がいじめの被害に合ってしまうか…分かりません。
それにより、自分の子供が不登校となってしまう可能性も、ゼロとは言えません。
我が子は明るい性格だから、人間関係のトラブルとは無縁、ともならないのです。
今回は、大切な我が子が「不登校」となってしまった時。
現状として、共働きの身である親が、いかにして傷付いた子供のメンタルを支えてあげるか、というお話です。
※当ブログでは、以下記事も紹介しています。
<不登校は共働きだとなりやすい?> 両者に関係はあるか
不登校のみを指すのではなく、子供が非行に走ってしまいやすい、なんて事も共働き家庭に起きやすいと聞いた事がありませんか?
でも、「共働きの影響」なんて事を言ってしまったら…ほとんどの家が当てはまってしまいますよね。
確かに、父も母もどちらもが24時間の多くを仕事に費やしている忙しさであるなら、子供が悩みを打ち明けるタイミングも減り、「忙しいから後にして」という親の声を勝手に察知してしまう場合もあるでしょう。
それを考えると、あまりに子供を放置するかのような無関心さは、子供が深く心に傷を追った挙げ句の不登校へと繋がってしまうのかもしれません。
子供を教育する上で、教育費を稼ぎ、何不自由なく勉学をさせてあげようという親の気持ちは分かります。
しかし、それによって「愛情が乏しくなってしまう」というのも道徳心では良くない。
それほど裕福ではなくとも、愛情たっぷりで純粋に育つ子供さんも多いですよね?
私の身内には教師が多く居ますが、とてもお金持ちの家の子であっても、どこか陰を背負っている生徒が居る、というのを聞いた事があります。
小学生ですら、影響は出ているんです。
学校でも1人、家でも1人。
本当に1人ぼっちと思えてしまえば、心をどんどん閉ざしてしまうでしょう。
物質的な裕福さはお金で賄えても、心のような精神的な裕福さは、お金では解決できません。
共働きであっても「5分でも向き合う事」が出来れば、子供との意思疎通は出来ると言われています。
子供ときちんと目線を合わせ、ちょっとの言葉を交わすだけでも良いんです。
「学校で嫌な事があったら、ちゃんと言うのよ?」
平穏無事に暮らしている子供であれば、その言葉をちょっと面倒くさいと受け取りもするかもしれませんが、その言葉を必要としている子供を居るはず。
不登校というのは恥ずかしい事ではありません。
心を閉ざした不登校というのが、家族にとって「問題」なはずですよ。
<不登校は共働きだとなりやすい?> どちらかが辞めて寄り添うべきか
昨日まで学校に通っていた我が子が、次の日から学校へ行けなくなってしまう。
そんな不登校となった時、親としては今日からずっと子供の側に居てあげたい気持ちですよね。
今日1日だけ休みを貰ったところで…明日もどうなるか分からない。
かといって、母親か父親がすっぱりと仕事を辞めて子供に寄り添うという判断は、簡単な事ではありません。
まずは、上司などに現状を相談してみてはいかがでしょうか?
上司や同僚達の中にも、同じく子供を抱える身というのは多いはずですから。
「1週間、お休みを頂けないでしょうか!」
私であれば、まずは、そう直談判をします。
1週間が無理であっても、何日かは休みが頂けるかもしれませんから。
数日だけでも連休を貰えれば、子供と寄り添いながら、これからどうするかを親として考える時間にも使えますよね。
そして、本当に仕事を辞めるべきと親として答えを出した時には退職する可能性ももちろんあります。
いきなり会社を辞めると答えを急いでしまうのではなく、まずは休暇願を出る事から考えてみても良いのではないでしょうか?
<不登校は共働きだとなりやすい?> 共働きでも子供を思いやる事は出来るか
私の場合、北田舎のとても落ち着く所に祖父母が住んでいる事から、子供と相談した上ではありますが、そういった心の穏やかになれる場所で、静養させるというのも考えます。
これは、「西の魔女が死んだ」という私の好きな小説と映画の受け売りでもあるのですが(笑)。
ジブリ映画の「思い出のマーニー」なんかも少しシチュエーションが似ているでしょうか?
不登校になるという事は、住む地で嫌な思いをしたからですよね。
環境を変えてあげる事で、嫌な思い出から遠ざけてあげたいかな、と。
祖父母や親戚など、身内の住む場所に最適な場所があれば、そこに頭を下げてお願いする覚悟は持ち合わせているつもりでいます。
その時に、子供にとって「親から見放された」と思われてしまわないように気を付けなければなりませんが、今の時代は遠い地でもスカイプを使って繋がるのも当たり前。
ラインを使ったり、電話でのコミュニケーションも取れますが、顔と顔を合わせる事の方がおすすめかなと思います。
でも、働きながらも子供を側で見守りたい気持ちもありますよね?
その場合には、「家庭教師・心のメンタルヘルス版」と言えばいいでしょうか。
きちんと資格のある方達が、不登校や心の病の子供の為に、勉強だけでなく心の相談もしてくれるというサービスを耳にしたことがあるので、「心の家庭教師」を試してみるのも良いと思うんです。
なるべく避けたいのは、子供をずっと長い時間、1人きりにさせない事だと思います。
まとめ
・心の病を背負った登校拒否は、共働きかつ愛情の乏しさによって、生じる可能性が高い
・仕事を即座に辞める判断は、時期尚早!
・子供と相談の上で、療養方法は「我が家」だけとは限らない
決して、共働きが教育にとって悪い事ではありません。
問題なのは、自分の子供であるのに、仕事を言い訳に「人ごとのように無関心」な事ではないでしょうか。
私の知る教育者達は、共働きであろうと専業主婦であろうと、立派な親御さんの判別をそこでつける事は出来ないと言っていました。
もし、子供が登校拒否となってしまった時には、子供の気持ちを汲んだ方法で療養生活を始めていきましょう。
そして子供が次の段階としてフリースクールなどに通えるまでのメンタル回復を、いかにしていくべきかを考えていきましょう。