私達、日本人の多くにとっては「鍋」というのは「秋・冬」の定番料理でもありますよね。
スーパーなどで売られている、1つ買って鍋に注ぎ、好みの具材を入れれば完成してしまう鍋の素の味のレパートリーというのも年々増えている気がします。
私の地元では「せり鍋」、私の旦那の出身地では「いも煮」というのがメジャーだったりしますが、47都道府県のそれぞれに、そういった「御当地鍋」というのがあるのでしょうか。
秋や冬の季節になれば、昔は囲炉裏、今はコタツや暖かダイニングで家族や友人達と1つの鍋を囲むスタイルが王道でもありますが、国によって食卓のスタイルというのは様々違うのです。
季節で例えても日本には「四季」がありますが、無い国もあって、はっきりとした4つの区切りがある国の方が稀なのだそうです。
そういう珍しい四季折々の風景を見る事を目的、というのも外国人の方が日本へと来られる理由の1つとなっているのではないでしょうか。
そんな四季の「有・無」と同じように「鍋」という料理に関しても、「有・無」があったりするんです。
そして、鍋料理においても国によって思い浮かべる「イメージ」が違ったりもして。
今回は、外国人の鍋事情と日本の鍋を絡めたお話をしていきたいと思います!
※当ブログでは、以下記事も紹介しています。
鍋料理が外国人にとって「NO」の理由
まず、国によって「料理」というものは違いますよね?
メニューはもちろん、なかには「食べ方」というのが独特で、それ故にそのメニューまでもが馴染めないという事もあるのではないでしょうか。
例に挙げてみると、私達が当たり前のように「箸」を使って食事をするのに対して、「手」で直接的に料理を掴んで口に運ぶという食べ方が主流の国というのもある。
その独特のスタイルにすぐに馴染めれば良いのですが、私は…申し訳ないのですが、慣れるまでは時間が掛かるタイプかもしれません。
そういった理由が外国人の方々にとって、日本の鍋料理というのも、どうやら当てはまるようなのです。
具材の好き嫌いというのを抜きにしても、1つの鍋を大勢で「つつく」という食べ方が「NO」という事で、よって鍋料理があまり好きと思えない外国人の方も少なくはないそうです。
私が知人から聞いたのは、アメリカ、ドイツの出身の方で鍋が苦手という旦那さんや同僚の人が居るというものでしたね。
確かに日本人の中では「鍋奉行」や「鍋は皆でつつくもんだ!」のような事が通ったとしても、別な国の人からすれば、「何それ?」と思ってしまうかもしれませんよね。
そして、個人的に思うのが、鍋料理がメジャーな国というのは日本も含まれる「アジア系」の国々なのかなと。
更に、鍋料理に関してもシチュー、カレー、クラムチャウダーなどの「煮込み系」を鍋料理としている国もあったり、鍋料理としての価値観には違いもあるのかなと。
煮込み系メニューと比べると日本の鍋というのは「おでん」や「すき焼き」はそうでもない気もするのですが、「ごった煮」のように見えてしまうかもしれません。
私達にとっては「具だくさん」と思える事も、国が変わり、人にによっては「ぐちゃぐちゃ」して見えて生理的に「NO」と思ってしまったりもするのです。
話は飛んでしまいますが日本の野球とアメリカの野球においても、観戦スタイルが違いますよね。
日本は選手の1人1人に応援歌があったりして、ずっと騒がしい(笑)。
けれどもメジャーリーグを見ていると、盛り上がる時は盛り上がりますが、日本に比べれば静かともとれます。
私の地元仙台では、何かがしっくりこなくてムズムズするような感覚の時に、「いずい」という方言で表現するのですが、もしかしたら外国の方から見る日本の鍋スタイルには、そんな「いずさ」が合ったりもするのかもしれませんね(笑)。
鍋料理「OK」へ外国人を導こう!
鍋料理を外国人の方と共にするシチュエーションというのを考えると、家族、友人、同僚などが浮かぶのですが、家で振舞うにしても、お店に食べに行くにしても、相手の趣味嗜好というのは必ず聞いてから!というのは大事ですよね。
私は同じアジアの国であっても、トムヤムクンや香草料理というのがあまり得意ではありませんし、キムチにおいても、本格的なタイプのものだと苦手と感じてしまう事があるんです。
もしも私がその国に行ったとして、料理を振舞ってもらえる事があったとして、その時に食べ物の「得意・不得意」を聞かれもせずに、「サプライズ」でそういったメニューばかりのお店に連れて行かれたとしたら…本音を隠して建前で微笑んでしまうと思うんです。
普通、誰かと食事に行く際には、その人が和風が好きなら和風料理のお店、洋食が好きなら洋風のお店、という風に考えてプランを考えますよね?
それと同じ事で、日本人同士なら「なに鍋にしよっか?」と言うところを外国人の方には「鍋料理って平気?」と変換してあげる事が大事だと思うんです。
そして、「鍋、OK!」と同意を得たとしても、具材においてはマニアックなもの、「納豆」を使った変り種の鍋というのもあるわけで、日本人の中でも好き嫌いが分かれやすいような鍋を選んでしまうというのも避けるべきかと思います。
更に、基本的には鍋を皆で食べるという時、私は「さい箸・お玉」を添え、食べる箸とは別にしている方が多いと…思っているのですが、日本人の中でも、「直箸スタイル」はNGと思われる方が私を含めて多いと思いますし、外国の方は鍋に各々の箸を直接入れて食べるという事に対して「拒否」を感じてしまうそうなので、具材を取る箸と食べる箸を別々にするという事は徹底しましょうね!
ちょっとここで鍋料理の余談を挟ませて頂くと、私は鍋をスープ枠としてメニューにしている事が多かったりもするんですよ。
お店で食べるようなスタイル、「シメ」まで食べ尽くすのとはちょっと違い、具だくさんなスープとして、ご飯やおかずに添えるスタイルとしている感じで。
メインではなくサブ、分かりやすく言うなら「お味噌汁」の位置に鍋料理を当てるような。
もし、外国人の方に日本の鍋の味を知ってもらいたいなと思ったのなら、お椀に鍋料理を演出してあげてみるのもまた1つの良い方法なのではないでしょうか。
まとめ
・国によって食べ方の「当たり前」が違うから「鍋」に違和感が働く!
・外国人の方を「鍋OK」と思ってもらえるには演出が大事!
日本の中であっても、県によって違いがあったりするわけです。
国が変われば、尚更の違いやギャップは大きくて当たり前。
今は何人かでお店に行っても、皆で鍋をつつくのではなく、1人ずつが小鍋で楽しめるスタイルのお店というのもあったりと、鍋スタイルも変化していますからね。
外国人の方々にも、ぜひ日本の美味しい鍋を沢山知ってもらいたいですね!