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松茸の人工栽培ってまだ成功してないの!?

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松茸の旬は季語にもあるように秋です。

そう、毎年デパートや、スーパーでも出回る秋の味覚。ですが、いかんせん高価ですよね。私だけでしょうか、キノコ売り場でこんな疑問を持つのは。

「なんでこんなに松茸は高いんだろう?もっと安くなってもいいのに」って。今回はそんな疑問を解消すべく、調べてみました!

 

※当ブログでは、以下記事も紹介しています。

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松茸が高級品な理由ってそもそも何?

高級なのは希少価値が高いからですよね。

香りも松茸ならではの独特な芳香です。

でも正直、こんなに高いだけの美味しさがあるのか?といえば他のキノコとそこまでの差は感じません。でも、シイタケやエリンギなどと決定的に違うことがあるんです。

それは、松茸は「人工栽培ができない」ということ。

つまり安定した大量生産ができないので、レアなため、高価なのです。

<松茸の人工栽培は成功した?>人工栽培はできないのか?

例えば、キノコ狩りなどで見かける、丸太を立てかけてそこからポコポコ生えているシイタケ。

空調管理された室内で、たくさんのビンから生えるエリンギ。

松茸はこういう栽培方法では育ちません。私はてっきり松茸もそういう何らかの栽培方法があるのだと思っていました。しかし、今の日本の技術力をもってしても、まだまだ難しいのです。

その理由は、生きた木(アカマツなど)の根っこと繋がり、共生関係にあるためです。

簡単に言うと、アカマツと松茸は「菌根」というキノコの根っこのようなもので繋がっています松茸は、自分では光合成ができませんが、アカマツが光合成した栄養をもらうことができます。その代わりに、アカマツが自分では吸収できない養分(リン、窒素など)を送る、というわけです。

まだまだ不明な点も多いようですが、松茸の繁栄にはアカマツが必須ということは解明されています。

環境としては、普通の植物は腐葉土たっぷりの土地が良いのですが、松茸は逆。

痩せて乾燥した土地でないとうまく育ちません。

アカマツ自体が生きていないとダメなので、自然のままでなるべく落ち葉や落ちた枝を拾ったり、増えすぎた木を減らしたりするなどの環境整備(痩せて乾燥した土地にするため)ぐらいしかできません

う~ん。…もうそれって人工栽培とは言えませんよね。

ちなみに栄養たっぷりの土地になると、他の菌がたくさん繁殖しますが、松茸菌はとっても弱いので負けてしまいます

アカマツがいないと生きていけない。競争相手(他の菌)がいると生きていけない。

高級品としてドドン!と鎮座する松茸を見ると想像もつかないですが、厳しい世界を何とか生き抜いてきたキノコなんだなぁと思うと、ありがたさが増しますね!!

安価な松茸には理由が

高級品の松茸ですが、それは国産の話です。

韓国や中国、北欧やブータンなどからも輸入品が販売されています。値段は国産のものに比べて、1/10ほどの安値がつく場合も。

旬は9月~10月頃ですが、8月下旬頃の出始めは特に高価です。つぼみの状態からカサがだんだん開くに従い値段は安くなります。また、輸入される場合、日本の売り場に着くまでに時間がかかり香りも飛んでしまいます。

そもそも外国では松茸が特に人気があるわけではないという理由もあり、大変お手頃価格で並ぶというわけです。

まとめ

・松茸は人工栽培ができない

・生育環境がかなり限定されるので大量生産は不可

・国産と違い、外国産の安価な松茸の品質はそれなりのもの

現在、人工栽培をするために色んな機関で日々研究はされています。

もし、松茸の人工栽培が成功して、シイタケやエリンギのように大量生産ができるようになったら価格は安くなるかもしれません。ですが、「松茸」自体の価値も落ちるのではないかと思います

昨今はほとんどの食べ物が一年中食べられる時代です。そんな中、旬の時期にしか食べられない、たくさんは手に入らない松茸。

もしかしたらこの特別感は今だけのものかも!?そう考えると、松茸で秋を噛みしめるのも風流ですね。

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