日本国内で絶大な人気を誇るスポーツといえば、野球ですね。
選手たちの努力がドラマを生み、ファンの心を元気づけてくれます。
私もやっぱり地元のチームが好きで、ユニフォームを着て観戦しに行ったりしていますが、球場の熱気はなんとも心地良いものですよね。何度も足を運びたくなります。
ところで「戦力外通告」なる、おそらく選手がもっとも避けたいものがありますね。
怪我や加齢による身体能力の低下はプロのスポーツ選手にはつきもので、チームの戦力構想から外れてしまうことも残念ながらあります。
引退試合やセレモニーが行われるように、華々しく引退できる選手ばかりではなく、不本意ながら退団することになる選手も多くいます。
プロ野球選手の選手寿命は9年、平均引退年齢は29歳と、選手として活躍できる期間はかなり短いのです。その後の生計を立てなければならないこともあるでしょう。
戦力外通告を受けた野球選手はその後、どのように生活を送っているのでしょうか?
選手のその後についてまとめましたので、ぜひご覧ください。
※当ブログでは、以下記事も紹介しています。
<プロ野球で戦力外、生活は?>トライアウトで他チームに入団
「12球団合同トライアウト」という、戦力外通告を受けた選手が集まって試合形式で実力をPRすることで、いずれかのチームに入団できるチャンスが与えられるテストがあるのを知っていますか?
このトライアウトを経て、別チームに入団して雪辱を晴らす選手もいます。
ヤクルトの選手会長になった森岡良介選手がその代表例ではないでしょうか。
森岡選手はドラフト1位で中日に入団したものの、なかなか出場の機会に恵まれませんでした。
しかし、トライアウトに参加後、ヤクルトに入団してからは目まぐるしい活躍を見せ、なんと選手会長として選ばるまでになりました。
他にも戦力外通告を受けた後に活躍を見せた選手も少なからずいます。
しかし、どん底から這い上がるようなことですから、容易ではありません。
<プロ野球で戦力外、生活は?>球団の職員として
球団の職員として就職することもあります。
業務内容は様々で、コーチングスタッフやマネージャー、スコアラー、スカウト、用具係といった仕事もあれば、営業や広報などの一般企業と変わらない内容の仕事もあるのです。
中には、「ブルペン捕手(投球練習場で投手の球を受ける捕手のこと)」として転身する選手もいます。
その場合は現役の選手ではなく、球団のスタッフとして在籍することになります。
表舞台には立たず、影で球団を支えるという道もあるのです。
<プロ野球で戦力外、生活は?>解説者、監督、コーチになる
解説者になるという道もありますが、意外なことに狭き門となっています。
というのも、解説者に定年はなく、競争率が高くなっているからです。
それだけでなく、プロ野球の中継自体が少なくなっていることと、不景気のため報酬が激減していることから、解説だけで生計を立てるのが難しくなっています。
他にも、監督やコーチになるという道もありますが、監督やコーチになれるのは第一線で活躍してきた選手や、よほど世渡り上手な選手に限られるという話もあります。
報酬は高いですが、チームの成績によってはいつ解雇されるかも分からない立場ですので、不安定なポジションであると言えるでしょう。
より現実的なのは、高校の野球部の監督になることでしょう。
以前は教員免許を取得した上で、2年以上の教員経験がなければ監督にはなれませんでした。
しかし、2003年から規定が変わり、教員の経験がなくとも所定の研修を受ければ監督として就任することが可能となりました。
<プロ野球で戦力外、生活は?>社会人野球チームに加入
現役選手としてプレーを続行する方法として、企業に所属して社会人野球チームに加入するという道もあります。
社員として企業に属し、業務と練習を並行するか、練習に専念することになります。
プロ野球チームと比べ、年俸は劣ります(一般社員としての給料となる)が、正社員として属していれば、引退後もその企業で働き続けることができるため、安定性は高いでしょう。
<プロ野球で戦力外、生活は?>野球とは別の分野に
独立・開業したり、別の分野に進んで行った選手も少なくありません。
うどん屋を開業した條辺剛選手、焼き鳥屋を開業した葛城育郎選手。
さらに、パティシエとして自分の店を開いた小林敦司選手、ワシントンで寿司職人になった猪俣隆選手などなど。
自ら新しい道を切り開いた選手が多数存在します。
まとめ
戦力外通告を受けた後の選手の進路は次のようになります。
・トライアウトを受け、別球団に入団する
・球団職員になる
・解説者、監督、コーチになる
・社会人野球チームに所属する
・別分野に進む
いずれの道にせよ、野球選手の第二のキャリアには約束されたものがありません。
野球一筋でやってきた選手ほど、野球から離れると苦労することもあると言います。
野球選手の年俸が羨ましく思えたりもしますが、実は知られざる苦悩があるのですね。